紅茶と水の関係
紅茶を美味しく淹れるには『水』が非常に重要です。
茶葉の質や抽出時間と同じくらい水の質が味に大きく影響します。
その紅茶と水の関係についてご紹介します。
① 水の『硬度』
水には『硬水』と『軟水』があり、これは水に含まれるマグネシウムやカルシウムなどのミネラル量で決まります。
日本の水道水はミネラルが少ない『軟水』で、紅茶を淹れたときに香りや風味が出やすく、柔らかい味わいになります。
一方、ヨーロッパの水はミネラルの多い『硬水』で、紅茶を淹れたときくすんだ色になり、香りが立ちにくくタンニンと結びつき渋みが強くなる傾向にあります。
日本の軟水は紅茶向きで、特にダージリンやセイロンなど繊細な香りを楽しむ紅茶には最適です。
② 水の温度
紅茶を淹れるときのお湯の温度は『香り・渋み・苦味』を左右します。
アッサムやセイロン、アールグレイなどコクのある紅茶は、95~100度のお湯で淹れると渋みやコクがしっかりと抽出されます。
ダージリン(特にファーストフラッシュ)など繊細な紅茶は、85~90度のお湯で淹れると渋みが出にくく香り高いお茶になります。
水出し紅茶や特に低発酵の紅茶は、70~80度のお湯で淹れることで柔らかく甘みのある味を引き出せます。
③ 水の鮮度
紅茶は汲み立ての水を沸騰させた新鮮なお湯で淹れるのが基本です。
水が古くなると空気(酸素)が抜け、紅茶の香りが出にくくなります。
電気ポットで長時間保温したお湯や、再沸騰を繰り返したお湯は避けましょう。
生きた水=酸素を含んだ水が、紅茶の繊細な香りや明るい水色を引き出してくれます。
以上のことから、紅茶に合う水の条件は
●軟水でミネラルが少なめ。
●組み立て、沸かし立ての新鮮なお湯。
●温度は茶葉によって使い分ける。
紅茶は水に90%以上を依存する飲み物です。
だからこそ、水にこだわる事が美味しい紅茶を味わう鍵なのです。
